【イスラエル発Facebook行き】Exit戦略を解説
世界中のスタートアップにとって、Exit戦略は非常に重要な課題です。
スタートアップの終着点は必ずしもIPO(株式公開)だけではなく、バイアウト(事業売却)という選択肢もあります。
近年ではFacebookやGoogleのように、M&Aに積極的な企業の台頭によりバイアウトという選択肢が広がってきました。
バイアウトして話題になるスタートアップの多くはシリコンバレーの企業ですが、
実はFacebookはこれまでに2社のイスラエルスのスタートアップを買収してきました。
今回はこの2社にフォーカスして、その戦略をご紹介します。

金額:$7000万
時期:2011年3月
スマートフォン以外の携帯電話、いわゆるガラケーで使えるアプリケーションです。
FacebookやTwitterなど、ガラケーでは使用しにくいアプリケーションを
使用しやすくするプラットフォームです。
スマートフォンを使用しているかのようなインターフェイスを無料で提供し、広告収入によりマネタイズしていました。
Snaptuは2007年に設立し、イスラエルを中心にイギリスやシリコンバレーにも事業を展開していました。
実はFacebookは、M&A以前から携帯電話用アプリをSnaptuと共同開発しており、
このM&Aの目的はサービスでは無くSnaptuが持つ技術力と人材だと言われています
【Face.com】

金額:$1億
時期:2012年6月
Face.comは、写真の顔認証機能を提供するスタートアップで、グーグルやアップルでもこの技術を導入していました。
顔認証システムにより個人が特定できる技術とあって、プライバシーの侵害を危惧する声があがっていますが、
FacebookはこのM&Aを「研究のため」と発表しており、技術の実用に慎重な姿勢を見せています。
またその言葉通り、Face.com創業者とFacebookの研究者2人、それにイスラエルのテルアビブ大学の教授によって、
顔認証に関する研究論文が発表されました。
今後の技術の導入に関して名言はしていませんが、「技術と人材の確保」がM&Aの第一の目的であったと言えます。
【まとめ】

FacebookCEOのマーク・ザッカーバーグは、「M&Aにより、洗練された人材が獲得できる」と語っています。
もちろんそれだけが目的でないことは確かですが、実はFacebookはかなり長期的な戦略を取っています。
獲得したサービスをすぐにマネタイズしようとせず、Face.comの事例のように研究にあてたり、
時には類似サービスの圧迫などに用いることもあります。
こういった流れの中で最近目立っているのは
「バイアウトに向けたスタートアップ」です。
つまり自社サービスを、買収してくれそうな企業に連結させやすいように開発していく
というものです。
以前イベントで登壇して頂いたWixのファウンダーは
「簡単にバイアウトするな」
とおっしゃっていましたし、
サムライインキュベートでは
「Google、Facebookを超える企業を日本から輩出する」
ということを目標に掲げていますので、この戦略についてはなんとも言い難いですが…。
少なくとも、「バイアウトを前提とした戦略もある」ということを知っておくことはマイナスにはならないと思います。
むしろバイアウトの後、豊富なリソースを使って開発を加速させるスタートアップもありますので、
自社のビジョンにマッチした戦略を取ることが一番かと思います。
大企業は、近年イスラエルの技術を自社に取り込もうという積極的な姿勢を見せています。
そのため、今後イスラエルから同じようなExitを果たす企業が増えていくことは確実でしょう。
どうやって、魅力的なサービスにしていけばいいのか…。
なぜイスラエルに注目が集まるのか…。
その秘密は、【SamuraiSalon】にて公開しています。
是非参考にしてみて下さい。
投稿者:千葉勝太